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弁護士リレーブログ

病院が病院として機能するために

2019.01.16

今年の6月頃、ある医療機関で、CT検査で「腎臓がんの可能性」と診断されたけれども院内で情報が共有されず、患者さんが亡くなられた事件が大きく報道されていました。

患者さんからしたら、なぜ、がんの可能性が疑われていたのに同じ病院ですぐにも共有されなかったのか?疑問に思うところだと思います。

 

医療機関内や医療機関同士での情報共有の難しさを考えさせられる事件でした。

 

私の知る範囲でも医療機関同士で、情報の引き継ぎがうまくいかず、患者さんに誤った医療が提供されるという事件がありました。医療従事者はそれぞれ知る限りの情報で精一杯の医療を提供していたのですが、本来引き継がれるべき情報が、事務方レベルにとどまっていたというのが大きな原因でした。事務方にしてみれば、定型通りの処理だったのですが、その病院からすれば規定に外れる形で書類が来てしまい、その情報が埋もれてしまったという事態が発生したのでした。

前医療機関から受入先の医療機関に来た重要な医療情報はもれなく、医療従事者に伝えられる体制作りが出来ていないという病院側の不備が原因にありました。先ほどのニュースにおいても、CT検査でがんの可能性が指摘されたとき、誰にどのように伝えるかという手順がきちんと確認されていなかったかかもしれません。

 

翻って思い起こせば、患者の取り違え事件というのも、一時期大きな問題となっていたものです。これについては、手術前に必ず、患者さんの名前を確認する、患者さん自身に名前を言ってもらうなど、手順を徹底化して、改善したという経緯がありました。

 

医療が高度化する中で、どちらかというと医師や医療従事者の個々人の技量水準に注目が行きがちです。また一般的に、医療事故は医師や看護師など医療従事者の責任という見方が大きいかもしれません。

しかし、病院のシステムや、体制不備、マニュアル不備などが原因の場合も多々あります。高度化し専門化する中で日々見直しの必要が迫られているのではないかと感じます。

様々な医療事件を担当していると、病院が病院として機能するためには、医療従事者とともに事務方の感度も非常に重要で有り、双方連携し合うことが不可欠だと気づかされます。

当たり前なことかもしれませんが、「名医」だけではよい医療が提供できないのではないと思う事件でした。

 

会員弁護士SS

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