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弁護士リレーブログ

がんの見落とし事案の裁判例分析について

2021.02.26

2021年1月より,このブログでは,2020年12月に開催された「全国交流集会in愛知」において,大阪医療問題研究会の研究グループが発表した研究内容を紹介していくことになっています。

 

今回は,その第2回となります。

 

がんの見落としが医療機関のミスであるとして裁判で争われた事例はたくさんあります。

 

しかし,そのすべてがミスであると認められるわけではありません。

 

さらに,医療機関のミスがあったと認められた場合でも,それが結果(患者さんの死亡)との間に因果関係がない,といわれてしまう裁判例もたくさんあります。

 

今回,当研究会の研究では,がんの見落とし事案で,結果との因果関係が認められた場合と認められなかった場合の違いについて裁判例を集めて分析してみました。

 

その結果、「見落とし期間の長さが裁判所の判断に大きく影響していること」がわかってきました。

 

これは,たとえば,本来,2010年の1月に患者さんのがんが発見されるべきだったとします。

しかし,それが見逃されてしまい,その後,2011年の1月に発見された場合には因果関係が認められるけれども,2010年の3月に発見された場合には因果関係が否定されているという傾向が読み取れる,ということです。

 

前者の見落とし期間は1年,後者の見落とし期間は2か月です。

 

ある意味,当たり前の話ではありますが,がんは早期発見早期治療の重要性が以前から指摘されています。

そのため,より早期に発見できればより有効な治療を受けることができ,患者さんの死亡という結果を避けられたといえるため,見落とし期間が長いほど,「より早期に発見できた」といいやすいということがいえます。

 

実際に裁判例を分析してみると,因果関係が認められた裁判例の平均見落とし期間は14.5か月でした。他方で,因果関係が否定されてしまった裁判例の平均見落とし期間は6.8か月でした。

 

このように見落とし期間の長さによって裁判所の判断が影響されていることは、医療ミスの被害に遭われた一般の方々が弁護士に相談する際にも1つの参考になるものと思います。

 

ほかにも裁判例の分析によって明らかになった知見はたくさんあります。これらの知見は、当研究会の会員に共有されています。

 

がんの見落としについて、何か疑問を持たれた方がいらっしゃれば、お気軽に当研究会あてにご相談ください。

 

会員弁護士 H.U

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