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弁護士リレーブログ

「がんの見落とし」事例に関する勉強会について

2019.02.14

 

1.「がんの見落とし」という医師の過失があった事件について、逸失利益(本来得られたはずの利益)を算定方法がおかしいのではないか?

という疑問が、会員から提示されたことをきっかけに、これに関心を抱いた有志一同で勉強会を実施することになりました。

平成30年5月22日に1回目が開催され、毎月1回のペースで現在までに9回実施してきました。

 

2.勉強会では、がんの見落としに関する約70件の裁判例を検討しました。

その結果、様々な問題点や疑問点、代理人としてこれまで意識が足りていなかった点の発見がありました。

例えば、裁判では5年生存率という統計データが利用されることがあります。この統計について本当に裁判で使用するにあたって適切なものであるのか、そもそも生存率はどのようにして算出されているのか等,裁判例の検討以前にはなかった問題意識が生まれ勉強会に参加する会員間で共有されています。

また,医師による見落としという過失と死亡結果との間の因果関係を判断するにあたって、最高裁判例が正確に理解されていないのではないかという疑問も生まれました。この点も,裁判官(あるいは弁護士も)「がん」そのものに対する理解が足りておらず、それが裁判結果にも影響しているのではないか等といった議論がなされています。

 

3.これらの問題点を検討することは,今後の裁判における訴訟活動にも重要な影響を与えることになります。

見落としと死亡結果との因果関係の点について、裁判官に「がん」の特性や最高裁判例の正しい理解をしてもらうことで,疑問が残る判決を少しでも減らし、因果関係が認められるという結果を導けると考えています。

そして、損害、特に逸失利益の裁判所の判断も将来的には変えたいと考えています。本来得られたはずの利益、言い換えると、見落としがなければ長く生きられたはずなのに、早く亡くなったために得られなかった利益を短い期間の逸失利益しか認めない判決も多数ありますが,もっと長い期間の逸失利益が認められるべきであると考え、裁判官を説得するための論理を勉強会の中で議論しています。

 

4.がんの基礎知識や最先端の知識を正確に理解する必要があるため、医師に講演をしてもらうことになっています。

今後も各問題点の議論を深めるとともに、弁護士としてどのように主張すればよいか、どういった点に気をつけて裁判官を説得すればよいかなどを勉強会で検討していきます。

患者様およびそのご家族の代理人として、真実解明や被害救済につなげたいと考えています。

また、勉強会の成果については、勉強会有志だけではなく、全国で患者側代理人として活動する弁護士と共有できるようにし、全国の弁護活動の向上にも役立つことができればと思っています。

 

会員弁護士 K・H

 

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